あすなら10の基本ケア

「10の基本ケア」 

あすなら苑では「10の基本ケア」を実践することで、利用者に「普通の暮らし」を取り戻してほしいと考えています。
1から10まで、それぞれの行為を順番に行うことがトータルケアとなり、お年寄りを寝たきりにさせない介護へとつながります。
必ず1から順に取り組んでください。

1、換気をする

画像 私たちは、病気を防ぐために、外の空気を取り入れます。寒い時の換気のしかたの工夫がプロのみせどころです。冬場の換気後の加湿が高い湿度を保つに効果があります。感染症を防ぐために6カ所手洗いを流水で行い、ノロウイルス等感染症が発生した場合は対応できる職員を育成しています。利用者さんの脱水症を防ぐために、脇の下が湿っているかを確認して、美味しいお茶を自分で入れて飲む環境をつくっています。座敷ぼうきなどで綺麗に掃除をする習慣を大切にして生活リハビリと衛生管理の自立支援をしています。利用者さんのその日の調子を知るために、握手で握力と覚醒状態を知り、口腔ケアや運動をして鼻で息をすることによって、よい空気をいっぱい取り込む生活づくりをします。80歳以上の長寿の人は8つ以上の病気を持っているのが普通です。おおらかに病気とつきあいながら、長寿を楽しみ暮らしていけるように環境づくりとケアをしていきます。

2、床に足をつけて椅子に座る

画像 人は立ち上がり、足の裏に加重がかかると覚醒します。覚醒すると脳から指令が出てトイレに座っての排泄、椅子に座っての食事ができるようになります。廃用・拘縮のある人は低いベッドで足の裏に加重をかけて、拘縮を治してから、次にベッドから尻上げリハビリ体操で下半身の筋力をつけます。足を使って立ち上がる習慣をつけるケアが生活再建のリハビリのポイントになります。住宅改修は自分でベッドから立ち上がれる環境をつくり、介護者は下半身を使った移乗方法で事故と腰痛防止をします。転倒しても骨折しない体力と環境づくりをして、室内はしっかり足の筋力を使う車椅子やリハビリタンスを設置します。頭が一番重いので、立ちあがりは頭の位置を考えての自立支援リハビリをします。肘のない椅子と肘より低いテーブルでの生活から、前かがみで骨盤がたっている正しい座位ができる生活リハビリをします。

3、トイレに座る

画像 オムツをしない布パンツの生活を提供します。年をとると失禁はあたり前ですので、おおらかに暮らしていきます。食事の改善で便秘を治すことによって、機嫌のいい暮らしを提供します。便を肌につけたままの介護は介護とはいいません。食事中でもトイレを優先し、排泄中は、介護者は離れてもいい、安全対策をしてプライバシーを守ります。精神的に追い込んで頻尿をつくらないようにして、布パンツとパットの工夫でオムツをやめ、日常的な学習会で自宅でもオムツをやめられる生活を提案していきます。住宅改修のときは「あすなら仕様」のトイレ改修をおすすめします。

4、あたたかい食事をする

画像 あたたかい食事を、親しい人と楽しく食べ、自分で料理し、いい匂いを嗅ぎ食べられる人間的な環境をつくります。自分の役割があり、地域の人もいっしょに食事をつくるなど、食事を通じて社会性を取り戻すケアを行い、高齢やパーキンソン病から起こる誤嚥性肺炎を防ぎ、食事の前に覚醒する体操と口腔ケア体操などを行います。加工食品をやめて、地元の野菜を工夫して食べる食生活を再構築します。外食で社会性を取り戻すために、おでかけを生活の一部としてケアプランにいれます。口から食べ続けられるように、低いテーブル、肘掛けのない椅子、エプロン、プレートを使わないなどの住環境を整えます。

5、家庭浴に入る

画像 日本人は湯船に入る文化の素晴らしさをもっています。障がいをもっても、自宅の風呂に入れるようなリハビリ目的の家庭浴槽入浴をします。自宅と施設で同じ入浴介助をして、リハビリをしていきます。風呂場はたいへんよいコミュ二ケーションの場です。したいことなどを聞きケアプランに反映し、ケア会議に提案します。施設では檜桶で、外の庭園が見える、洗い場が畳で安心して座れるなど、安全で楽しめるお風呂場づくりをします。住宅改修でも「あすなら仕様」のお風呂改修をして、生活リハビリの成果が家庭浴の入浴につながるようにします。溺死事故、心臓麻痺事故をなくす住宅改修も提案できるようにします。介護を1章から4章の順番にした成果が、5章の「家庭浴に入る」につながっていきますので、ねばり強く生活リズムをつくっていきます。

6、座って会話をする

画像 認知症ケアの重点は社会から隔離をしないケアをすることです。認知症ケアは介護者が音を選んでゆくことも重要なケアです。認知症ケアは町内に住み続けるケアをすることです。若年認知症の人は町内で常時3人くらいですので、特別体制をつくり認知症ケアをします。認知症・失語症の人と家族さんのサポートができる人間力のある職員を育成します。
認知症ケアを学習して行方不明の原因をなくし、拘束施設をつくらないようにします。認知症ケアは施設内ケアから町内ケアに社会を変え、社会的入院をなくし、認知症ケアは地域包括ケアシステムを構築して、チームケアと地域住民、家族さんとともに行います。認知症ケアは生活習慣を変えない環境づくりが大切ですので、必ずケアプランに反映します。

7、町内にお出かけをする

画像 町内へのおでかけが社会性を取り戻すポイントになります。ノーマライゼーションの実現にもなります。買い物、外出支援で生活の再建をします。町内でおせっかいをしてくれる人材がいるとまちづくりができます。ケアプランに反映する介護記録は楽しかったことを記録し、管理・監視的な介護や報告をしないようにしていきます。おでかけは地元の店にいき、訪問介護等で自宅からのおでかけを支援していきます。介護施設は畳など日本の文化を生かした造りにして、長寿の人が安心して過ごせる空間と居場所をつくります。おでかけなど昼間の介護がよいと夜は安眠します。施設内ケアの限界を知って、おでかけなどの町内ケアに変えることが重要です。

8、夢中になれることをする

画像 介護保険上の要支援・要介護以外の元気な長寿の人に対して「あすなら安心支援システム」の構築をしていきます。「あすならサロン」に集まり、ランチ企画で居場所づくりをします。また、「あすなら買い物バス」で地域の絆をつくり、毎月6回以上のつながりシステムをつくります。
歴史ハイキング、ゲーム・リハビリで体を動かし、「まちかどネット」でボランティアを行い、地域をつくっていきます。要介護度の人には「ふるさと訪問」や、タイガース応援、宝塚劇団観賞、都おどり、お伊勢まいりなど生きがいを提供しています。「ユニバーサル就労」で事業所のある中学校区内の障がい者への支援をします。さくらさくらんぼ保育を取り入れた「あすなら保育園」との日常的な交流をし、奈良県を健康寿命日本一にするために、奈良の歴史を生かす暮らし、史跡、寺めぐりなどをして、いきがいのある暮らしづくりをしていきます。

9、ケア会議をする

画像 「あすなら10の基本ケア」の考え方で「あすならケアプラン」をつくります。社会性、暮らしを取り戻すケアプランをつくり、24時間のチームケアができる体制をつくります。介護職員は全員が家庭訪問をして、自分が感じたアセスメントを元にケアプランを作成します。ケアプランはその人の人生をサポートする内容です。家族さん支援だけのケアプランにならないように注意します。家族さんにプロとして提案できる人間力のあるケアマネを育成します。ケア会議には本人・家族さんに参加してもらいます。「あすならケアラーの会」を推進して、家族さん達が共通した苦労を語る場づくりをします。「あすなら安心ケアシステム会議」に全職種、全部署のその人に関係する職員が参加して決定したことをチームケアでとりくみます。職員が地域に発信する学習会を定期的にして、学習で地域が変わり、職員育成につながるようにします。

10、ターミナルケアをする

画像 「あすなら安心ケアシステム」を構築して、住民に安心を届けます。訪問看護の強化と地域医療と連携して、自宅でのターミナルケアを支援します。自宅での看取り80%体制をチームケアでつくります。テレビ電話の活用で心のつながり深め安心を届けます。ショートステイ、多機能型ケアホームで退院直後を受け入れ、理学療法士、介護福祉士等でリハビリを行い自宅での生活再建をしていきます。デイサービスの休みは訪問看護で対応し、安易な入院を防ぎます。職員は自宅に泊りこみ家族さんといっしょに看取りをします。「特養はいらない」と言われるような「あすなら安心ケアシステム」とサポートハウスをつくりたいと思います。「家で暮らしたい」(自己決定)をサポートできる人間力のある人材を育成していきます。「人間力回復」で「漂流社会」をなくし、家族全体をサポートできるようにします。